Nature ハイライト

発生生物学:長鎖ノンコーディングRNAの変異が肢形成異常を引き起こす

Nature 592, 7852

長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)は、タンパク質をコードしない種類のRNA分子だが、遺伝子発現の調節には重要な役割を担っている。S Mundlosたちは今回、若い肢形成異常の患者で変異が見られるlncRNAとしてMaenliを明らかにしている。マウスでの実験により、Maenli座位の転写は、肢発生の主要調節因子であるengrailed-1遺伝子(En1)の発現を調節することが分かった。この研究は、肢発生を調節する機構についての重要な手掛かりをもたらすとともに、lncRNAの変異がヒトのメンデル遺伝病を引き起こし得る仕組みを示している。

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