Nature ハイライト
分子生物学:ヌクレアーゼ複合体を凝縮する
Nature 592, 7852
減数分裂染色体の正しい分離には、プログラムされた二本鎖切断(DSB)が生じてDNA鎖の交換が起こることによって、相同染色体がまず物理的に対を作る必要がある。DSBの形成にはRec114–Mei4とMer2(まとめてRMMと呼ばれる)が必要なことが知られているが、それらの特異的役割は不明であった。今回S Keeneyたちは、Rec114とMer2はそれぞれ独自にDNA上で液体様の区画を形成し、これらがSpo11コア複合体を引き寄せることを明らかにしている。RMMにこの凝縮を阻害する変異があると、クロマチンの局在化とDSB形成が阻害される。
2021年4月1日号の Nature ハイライト
物性物理学:モアレグラフェンにおける相関を熱力学的に調べる
ナノスケール材料:金属の直接3Dナノ造形
材料科学:アモルファス固体の構造研究方法
生態学:温暖化は栄養段階間のエネルギー転換を減少させる
発生生物学:長鎖ノンコーディングRNAの変異が肢形成異常を引き起こす
幹細胞:短腸症候群の治療法候補としてのオルガノイド移植
植物科学:植物の2つの免疫経路間のクロストーク
コロナウイルス:SARS-CoV-2スパイク変異株はウイルス複製を増強する
がん免疫学:黒色腫での細菌由来ペプチドの提示
分子生物学:ヌクレアーゼ複合体を凝縮する