Nature ハイライト
生化学:タイプI-GのCRISPRシステムの作用機構
Nature 598, 7881
タイプI-GのCRISPR系では、鉄–硫黄クラスターを含むヌクレアーゼCas4がCas1と融合しており、これがもう1つのタンパク質Cas2と結合してヘテロ二量体のインテグラーゼ複合体を形成する。Cas4は、組み込まれるスペーサーDNAにPAMが確実に含まれ、かつ正しい方向で組み込まれるようにする役割を担っている。A Keたちは今回、Cas4/Cas1–Cas2複合体の構造を解き、Cas4がどのようにして正しいPAM配列を認識し、スペーサーのバイオジェネシスを促し、スペーサーアレイへと正しい方向で組み込ませるのかを解明した。そして、協調の取れたPAMのプロセシングと段階的な組み込み(最初はPAMを含まない末端から始まる)によって、一定方向の組み込みが導かれることを明らかにした。
2021年10月21日号の Nature ハイライト
物性物理学:ねじれなしに生じる強相関相
応用物理学:磁場による非磁性物体の操作
化学:アルコールを構成要素として用いる
気候科学:大気中を浮遊するマイクロプラスチックが気候に及ぼし得る影響
生態学:生態系機能の成分
神経科学:睡眠中の感覚処理
神経科学:レチノイン酸シグナル伝達が霊長類の脳発達を推進する
神経科学:樹状突起スパインがヒトとアカゲザルを分ける
植物科学:植物の複数の免疫応答をつなぐもの
創薬:デングウイルス感染に効く新しい化合物
生化学:タイプI-GのCRISPRシステムの作用機構