Nature ハイライト
気候科学:大気中を浮遊するマイクロプラスチックが気候に及ぼし得る影響
Nature 598, 7881
マイクロプラスチックは、どこにでもあるものになってきており、それらが生態系やヒトの健康のさまざまな側面に及ぼす影響が盛んに研究されている。では、マイクロプラスチックは気候にも影響を及ぼすのだろうか。今回L Revellたちは、気候モデルを用いて、マイクロプラスチックが約−0.7 mW m−2という小さな冷却効果を及ぼしている可能性があることを示している。この結果は予備的なものであり、不十分な観測結果と、マイクロプラスチックの鉛直分布に関する仮定に依存している。とはいえ今回の研究は、マイクロプラスチックの増加が続けば、気候システムに及ぼす影響が大きくなる可能性があることを浮き彫りにしている。
2021年10月21日号の Nature ハイライト
物性物理学:ねじれなしに生じる強相関相
応用物理学:磁場による非磁性物体の操作
化学:アルコールを構成要素として用いる
気候科学:大気中を浮遊するマイクロプラスチックが気候に及ぼし得る影響
生態学:生態系機能の成分
神経科学:睡眠中の感覚処理
神経科学:レチノイン酸シグナル伝達が霊長類の脳発達を推進する
神経科学:樹状突起スパインがヒトとアカゲザルを分ける
植物科学:植物の複数の免疫応答をつなぐもの
創薬:デングウイルス感染に効く新しい化合物
生化学:タイプI-GのCRISPRシステムの作用機構