Nature ハイライト

遺伝:1番染色体解読完了でヒト染色体セットが完成

Nature 441, 7091

今週号には、塩基配列の解読完了と公表が最後となった1番染色体の完全配列とその遺伝子の詳細な注釈づけ、および重複領域、一塩基多型(SNP)などの特徴が報告されている。  1番染色体はヒトの染色体では最も大きく、ヒトの全遺伝子情報の約8%を保有している。S Gregoryたちは、この染色体には3,141個の遺伝子と991個の偽遺伝子が詰まっており、ヒト染色体の中でも特に遺伝子密度が高いものであることを報告している。  ヒトの350種を超える疾患が1番染色体の変異に関連しており、その塩基配列は、原因遺伝子がいまだに明らかにされていない疾患について調べるのに役立つはずだ。さらに研究チームは、世界中のさまざまな集団間で変動のみられる領域を探し出すことにより、自然選択が作用していると思われる重要なスポットを明らかにしている。

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