Nature ハイライト

宇宙:中規模質量の3つの惑星を従えた星

Nature 441, 7091

国際共同研究チームが、我々の近くにある恒星の周りを回る、海王星とほぼ同じ質量の中規模サイズの惑星3つからなる非常に珍しい惑星系を発見した。  太陽系の外では、これまで170あまりの惑星が発見されていて、そのうち17例は、複数の惑星からなる系を形成している。これらの系にはすべて、木星程度の大きさの巨大惑星が少なくとも1つは存在していた。しかし、C Lovisたちが今回発見した太陽系外惑星系はこれらとは異なり、3つの惑星のうち最大のものでも地球の質量の18倍に過ぎない。これは海王星とほぼ同程度の大きさである。残りの2つはそれぞれ、地球の10倍と12倍の質量である。  こうした中くらいの大きさの惑星は、HD 69830という恒星の周りを回っている。HD 69830は、我々から41光年離れた南天のとも座の方向にあり、肉眼でかろうじて見ることができる。3つの惑星の公転周期は、8.7〜197日である。Lovisたちによると、内側の2つの惑星は水星のように岩石質であるが、外側のものは岩石のコアを取り巻く気体の大気をもっているらしい。Lovisたちは、この外側の惑星は、生命に必須とされることの多い液体の水が惑星表面に存在可能である、生命生存可能領域(ハビタブル・ゾーン)に位置していると考えている。

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