Nature ハイライト

物理:スキルミオンにかかわる進展

Nature 442, 7104

現代物理学における、ずっと以前からある問題の1つは、連続場中の数えられる粒子に関して粒子-波動の二重性を記述することである。T Skyrmeが考え出したスキルミオンとよばれる準粒子状態は、微視的スケールから宇宙論的スケールまでの非線形場のモデルに特徴的な状態であることが知られている。しかし現在まで、スキルミオンは励起として、また外場あるいはトポロジカル欠陥による安定化の際に存在し、チューリングパターン、量子ホール磁性体のスピンテスクスチャー、あるいは液晶中のブルー相として現れることだけが確立されている。新しい理論研究では、スキルミオンはさまざまな種類の磁性金属でも安定な基底状態を形成でき、それは最新の磁気顕微鏡法によって直接観察できることが示唆されている。またこの理論によれば、スキルミオン基底状態は多数の物質に広く存在するらしい。

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