Nature ハイライト 宇宙:銀河誕生の瞬間 2006年8月17日 Nature 442, 7104 地上の巨大望遠鏡に最新の近赤外撮像分光器と波面補償光学を組み合わせれば、銀河形成の重要な時期に起きた現象を観測することが可能である。この時期は、ビッグバンの約30億年後にあたり、宇宙の年齢は現在のわずか2割でしかなかった。この時期の高赤方偏移(z=2.38)を示す星形成銀河を観測した結果、その内部構造が明らかになった。回転する巨大な原始銀河円盤では、ガスが星の集まった中心のバルジに流れ込み、さらにはバルジ内のブラックホールに落ち込んでいる。従来、銀河の階層的な形成の時間スケールと過程は、推測の域を出ていなかった。それがいまや観測の対象となったのである。 2006年8月17日号の Nature ハイライト 免疫:鳥インフルエンザワクチンの問題点 宇宙:銀河誕生の瞬間 宇宙:浮上する氷冠 物理:いつでも回転できるスピンキュービット 物理:スキルミオンにかかわる進展 視覚:ものの見つけ方 細胞:幹細胞を元気にするNotch 細胞:がん幹細胞の正体 目次へ戻る