Nature ハイライト 細胞:適時に適所へ送る方法 2006年8月31日 Nature 442, 7106 タンパク質が細胞内でその役割を果たすためには、あるべき細胞区画に局在しなくてはならない。適切な場所へのこうしたタンパク質の配置は通常、タンパク質をそれぞれの目的地へ向かわせるための別々のタンパク質内シグナル配列によって実現されている。これらのシグナル配列の多くは性質が完全に明らかにされているが、タンパク質を内核膜に向かわせるシグナル配列については、例外的にまだわかっていなかった。しかし今回の研究で、内核膜内在性タンパク質を適切な位置へ向かわせるには、可溶性タンパク質を核内に向かわせるためのシグナル配列と類似したシグナル配列が関与していることがわかった。これは意外な結果で、遺伝子調節にかかわり、ヒトのさまざまな疾患と結びついている内核膜タンパク質全般に関する研究を活発化するものである。 2006年8月31日号の Nature ハイライト 遺伝:植物が子孫に伝えるもの 生物物理:鞭毛回転の秘密に迫る 免疫:マスト細胞と移植拒絶 細胞:適時に適所へ送る方法 宇宙:超新星とX線フラッシュの関係 分光学:NMRでスナップショット 地球:拡大する海嶺下のマグマだまりを見る 脳:ギャンブルするならドーパミン 細胞:映画はもう見た? 目次へ戻る