Nature ハイライト

Cover Story:地球の極まで

Nature 446, 7132

表紙は、サウサンプトン大学のS A Johnsonが2006年に撮影した、東グリーンランド国立公園カイザーフランツヨゼフ・フィヨルドの漂流氷(ice raft)である。およそ3,350万年前の始新世から漸新世への移行の時期には大きな気候変化が起こり、世界は巨大な氷床がない温暖な状態から、南極大陸に現在の大きさに近い永久氷床がある状態へと変わった。しかし、北半球における早期氷河作用の歴史がどのようなものだったかについては議論が続いている。今週号では、ノルウェー・グリーンランド海から採取された、始新世後期から漸新世初期の堆積物中(3,800万〜3,000万年前の間に堆積)に、地層学的に広範囲にわたる漂流岩屑が存在することが報告されている。これは、以前に報告されたよりも2,000万年早い時期に、グリーンランド上に氷河が存在していたことを示唆している[Letter p.176]。国際極年2007〜2008年は、この3月から始まる。それを祝って今週号には、次の氷床深層掘削計画や北極温暖化の最新予測などを取り扱う一連のNews Featureが掲載されている[Editorials p.109, News Features pp.126, 129, 133]。

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