Nature ハイライト 材料:シリコンの微小構造体 2007年3月8日 Nature 446, 7132 低温でシリカ(二酸化ケイ素、SiO2)をシリコン(Si)に還元する方法によって、珪藻の微細な殻やオーダーメイドの自己集合構造体などのような、かつては絶縁性酸化物としてしか使われていなかった微小構造体に、多くの新しい用途が開けるかもしれない。シリコンの溶融を要する還元方法では2000 ℃程度の温度が必要であったのに対し、今回の方法では650 ℃でシリカをシリコンに変えられる。また今回の方法では、出発物質である元のシリカのもつ構造が維持されるので、例えば、長さ14 μmのシリコン構造体のようなシリコン製のレプリカが作られる。このようなシリコン構造体には、センサーとして、また電子工学、光学、生物医学の分野での用途が見いだされそうだ。 2007年3月8日号の Nature ハイライト 創薬:苦い薬 遺伝:癌遺伝子の総ざらい 宇宙:輝かしくも遠い過去 宇宙:火星にあまねく広がる水 物理:2つの近藤効果 材料:シリコンの微小構造体 細胞:よりシンプルになった皮膚再生モデル 脳:場所の知覚 植物:表皮が植物のサイズを決める 目次へ戻る