Nature ハイライト

植物:小さな水草の大きな意味

Nature 446, 7133

ヒダテラ科植物はあまり注目されることのない小型の水生植物で、従来はイネ科に近縁の単子葉被子植物と考えられてきた。今回、この植物を最新の分子レベル解析技術によって調べたところ、実はスイレンなどの原始的な被子植物に近縁であることがわかって、重要性が大幅に高まった。ヒダテラ科は、被子植物系統樹の根元付近から分枝する、今まで気づかれていなかった系統に属するとわかった。これによって、1999年に発見されて被子植物の起源に対する分子生物学者の関心を再び集めた、最古の3分枝にもう1本重要な枝が加わった。ちなみにダーウィンは、被子植物の起源を「忌々しい謎」とよんでいたのである。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度