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Nature ハイライト

遺伝：RNAiライブラリーをリリース

Nature 448, 7150

ある生物の全ゲノム塩基配列（今回はDrosophila Release 4.3）を用い、そのゲノム中のタンパク質をコードしていると予測される遺伝子に対するRNA干渉用の導入遺伝子を作製すれば（この論文では遺伝子の88％をカバーしている）、非常に強力な研究手段が得られるだろう。ウィーンにある分子生物工学研究所を中心とするチームが、ゲノム全域にわたる組織特異的なショウジョウバエRNAiライブラリーを作製し、その有効性を確認した。このライブラリーによって、機能喪失による遺伝子スクリーニングを短時間で行えるようになり、そうなれば原則的にショウジョウバエのあらゆる成長段階の組織もしくは細胞で、遺伝子の機能を研究できるようになる。このライブラリーは、これまで発生生物学で有効な手段とされているような種類の系統的遺伝子解析では手がつけられなかった、行動、睡眠、学習、病理、老化など、さまざまな分野の研究への道を開いてくれるだろう。

2007年7月12日号の Nature ハイライト

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