Nature ハイライト 地球:海で見つかった大地の名残 2007年8月9日 Nature 448, 7154 沈み込み帯では、プレートテクトニクスにより、化学的に富んだ海洋地殻と堆積物がマントルへと注入されている。マントルでの活発な混合によりこれらの物質の化学的特徴は薄められ破壊されてしまうので、もしこれらの物質がマントルプリュームによって地表に戻ったとしても、見分けることは難しい。海面下のサモア溶岩で見つかった極めて富んだ87Sr/86Srと143Nd/144Nd同位体比は、状況を明らかにする助けとなりそうだ。このデータは、再循環した大陸上部地殻がサモアのマントル中に存在することのはっきりした証拠であり、また、マントル中の同位体的に異なる地球化学的貯蔵庫(いわゆる肥沃なマントル成分「EM2」)の形成に、再循環した大陸物質が関与しているという考えを裏付けている。 2007年8月9日号の Nature ハイライト 細胞:波の力 物理:埃をかぶった技術を引っぱり出す 植物:ジャスモン酸とオール・ザット・JAZ 物理:量子フェロ流体 海洋:大西洋中央海嶺で起こる混合 地球:海で見つかった大地の名残 神経:バッタの記憶形成 生態:森は昆虫だらけ 目次へ戻る