Nature ハイライト 細胞:波の力 2007年8月9日 Nature 448, 7154 かつて繊毛は、移動する必要のある単細胞生物にとっては重要だが、ヒトの体ではちょっとした脇役に過ぎないと考えられていた。ヒトで繊毛が受けもつ仕事は、不可欠だが小規模なものであり、例えば、気道の内側を覆うとか、輸卵管(ファロピウス管)の中で卵を移動させるとか、内耳の聴覚機構での連結役などが挙げられる。しかし最近、ヒトの体のほとんどすべての細胞に繊毛があることが明らかになった。繊毛は細胞のシグナル伝達機構に深くかかわっていて、肥満や糖尿病といった類の病気にも関係しているらしい。 2007年8月9日号の Nature ハイライト 細胞:波の力 物理:埃をかぶった技術を引っぱり出す 植物:ジャスモン酸とオール・ザット・JAZ 物理:量子フェロ流体 海洋:大西洋中央海嶺で起こる混合 地球:海で見つかった大地の名残 神経:バッタの記憶形成 生態:森は昆虫だらけ 目次へ戻る