Nature ハイライト 物理:量子フェロ流体 2007年8月9日 Nature 448, 7154 今週号には、極低温原子の物理学における最新の話題である量子フェロ流体を扱った論文が掲載されている。量子フェロ流体は、電気双極子あるいは磁気双極子からなる超流動量子気体であり、このような双極子間の対称性を破るような相互作用は、新しい物理現象を起こすと予測されている。今回、シュツットガルト大学のグループはクロムを用いて、原子間に強い異方的な磁気双極子-双極子相互作用が働くボーズ・アインシュタイン凝縮体の生成に成功した。この相互作用によって、原子雲のアスペクト比が大きく変化する。この物質形態によって、これまで調べられていなかった領域の物理系の基礎研究が可能になるだろう。 2007年8月9日号の Nature ハイライト 細胞:波の力 物理:埃をかぶった技術を引っぱり出す 植物:ジャスモン酸とオール・ザット・JAZ 物理:量子フェロ流体 海洋:大西洋中央海嶺で起こる混合 地球:海で見つかった大地の名残 神経:バッタの記憶形成 生態:森は昆虫だらけ 目次へ戻る