Nature ハイライト 進化:敵を知り己を知る 2007年10月18日 Nature 449, 7164 宿主の体内に微生物がずっとすみ続けるのは、普通は偶然の産物でなく、2種類以上の本質的に異なる生活形の生物学的特性が共有され一体化したことを反映している。M BlaserとD Kirschnerは、微生物と宿主の両方で、進化的安定戦略に従って寄生あるいは共生という生活様式への両者の適応度を最大にするような選択があったという仮説を提唱している。彼らは、ピロリ菌(Helicobacter pylori)、チフス菌(Salmonella typhi)、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)という、ヒトとの相互作用が大きく異なる3通りの細菌について、それぞれの存続様式を説明できるモデルを考案している。 2007年10月18日号の Nature ハイライト 工学:太陽光で発電するナノワイヤー 宇宙:最も遠く最も重いブラックホール 遺伝:向上を続けるHapMap 進化:敵を知り己を知る 細胞:ピロリ菌の標的はインテグリン 考古:海辺の生活の始まり 物理:超伝導の島から島へ 気候:深海からの二酸化炭素放出 細胞:抗ウイルス作用をもつmiRNA 目次へ戻る