Nature ハイライト

細胞:遺伝子抑制タンパク質

Nature 450, 7167

ヒストンの修飾にはリシン残基のメチル化などがあり、クロマチン構造と遺伝子の発現に影響を与える。ヒストンのメチル化は、JmjCドメインファミリーに属するヒストンデメチラーゼによって、元に戻る。このようなヒストンデメチラーゼの1つであるJHDM1Bは、腫瘍抑制タンパク質であると考えられている。今回Frescasたちは、このJHDM1Bが発癌において果たすとみられている役割を確認した。JHDM1Bは、ヒストンH3のトリメチル化された4番目のリシン残基の脱メチル化によって、リボソームRNA遺伝子の発現を抑制することがわかった。また、JHDM1Bは細胞の成長と増殖にも影響しており、JHDM1Bの減少が腫瘍発生を促進する可能性が出てきた。

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