Nature ハイライト 宇宙:土星の自転の謎 2007年11月8日 Nature 450, 7167 巨大惑星の自転周期は通常、電波放射によって求められる。だが、土星の場合には事態が複雑で、電波の周期は磁気圏の磁場と同じく、数年の間にほぼ±1%変動する。この変動の性質は、カッシーニ探査機の活躍している現代でも大きな謎である。今回、この周期の、20〜30日継続する急速な変動が発見された。これはどうやら、太陽風の速度変化と関係があるようで、太陽風が土星の磁気圏に甚大な影響を及ぼしていることが示唆される。この影響の全容が解明されれば、土星の真の自転周期を正確に決められるかもしれない。 2007年11月8日号の Nature ハイライト 宇宙:土星の自転の謎 気候:成層圏オゾンの侵入 化学:有機金属化学 細胞:伝えるしっぽ 生化学:高精度のタンパク質構造予測 物理:ボーズ-アインシュタイン凝縮体を用いた共振器量子電気力学 環境:埋もれた炭素の安定性 発生:心臓の非対称性 認知:湿気と乾燥を見分ける 細胞:遺伝子抑制タンパク質 目次へ戻る