細胞質DNAは、自然免疫系を活性化する重要な引き金の1つである。この過程にかかわる下流のシグナル伝達経路の特徴は詳しく解明されているが、細胞質DNAの認識という最初の段階についてはよくわかっていない。しかし今回、2つの研究グループが、インターフェロン誘導性のHIN-200ファミリーに属するAIM2(absent in melanoma 2)が、細胞質DNAのセンサーであることを明らかにした。DNAが存在すると、AIM2はオリゴマーを形成し、アダプター分子であるASCと会合して、インフラマソーム複合体の重要な構成要素であるNF-κBやカスパーゼ1を活性化する。これは、AIM2インフラマソームが感染症でも自己免疫疾患でも治療の標的となる可能性を示している。