Nature ハイライト

生化学:鳥インフルエンザウイルスRNAポリメラーゼの構造

Nature 458, 7240

インフルエンザウイルスのRNA依存RNAポリメラーゼは、PA、PB1とPB2という3つのサブユニットをもち、感染細胞の核内でウイルスRNAの複製と転写を行う。今回2つの研究グループが、鳥インフルエンザウイルスPAサブユニットN末端の結晶構造を報告している。構造比較と変異誘発解析から、以前はPB1サブユニットにあると考えられていたエンドヌクレアーゼ切断活性部位が、PAサブユニットにあることが示された。このPAエンドヌクレアーゼ活性部位はどのインフルエンザ株でもよく保存されており、新たな抗インフルエンザ薬の有望な標的になる可能性がある。

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