Nature ハイライト

発生:ドーパミン作動性ニューロンへの分化

Nature 458, 7240

神経伝達物質であるドーパミンを産生するニューロンは、運動制御、認知、意欲、快感など、幅広い脳機能を制御している。どのようにして前駆細胞が極めて多様な発生系譜をたどって、それらの機能にかかわるドーパミン作動性ニューロンの分化運命に収束するのかはよくわかっていない。N FlamesとO Hobertは、線虫(C. elegans)のドーパミン作動性ニューロンの最終分化の促進と維持に、調節タンパク質AST-1の存在が必要十分であることを報告している。このタンパク質とその最終分化作用はマウスでもしっかりと保存されていることから、これらの結果は、パーキンソン病のようなドーパミン関連疾患に対する幹細胞移植療法に直接関係してくる。

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