Nature ハイライト 物理:瞬間を見る 2004年2月26日 Nature 427, 6977 これまでで最も短い時間間隔が観測された。F Krauszたちは、短パルスのレーザー光を用いて原子内を周回する電子を観察し、100アト秒(10-16秒)より短い間隔で起こるふたつの事象を識別できた。この微小な時間を理解するために、100アト秒を1秒まで引き伸ばしてみよう。同じ割合で引き伸ばすと、1秒は約3億年にもなる。水素原子で、電子が中心の陽子の周囲を「1周する」のに要する時間は約150アト秒である。アト秒のタイムスケールが観測できるようになれば、原子の世界の非常に速いプロセスを新たに垣間見れるようになるだろう。 2004年2月26日号の Nature ハイライト 進化:サンゴ一族の断絶が露見 医学:HIVを抑えるタンパク質 微生物学:鉄を腐食させる海洋微生物 医学:ALSで見つかった分子の異常 宇宙:宇宙の暗黒時代を照らす 海洋:太平洋の最深部で水温が上がっている 物理:瞬間を見る 目次へ戻る