Nature ハイライト

海洋:太平洋の最深部で水温が上がっている

Nature 427, 6977

1999年に行われた観測によると、北太平洋の最深部の水温は1985年以降有意に上昇している。5,000m以深の水温はこの14年間に約0.005℃上がった。 この上がり方はたいしたことではないように思われるかもしれないが、大洋最深部の水温は、海面にもっと近いところの水温よりずっと変化しにくいと H Freeland たちは説明している。大気との熱交換がほとんどあるいは全く行われないので、暗黒の深海で水温の変化を引き起こすのは、巨大な水塊の移動だけである。 1999年の観測は、1985年に観測された横断面について再び行われたものである。P1と名づけられたこの横断面は、北緯47度をほぼ東西に走っており、水温上昇は北太平洋の海盆全体にわたって一様に生じていることが見出された。

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