Nature ハイライト 宇宙:銀河とブラックホール 2009年7月9日 Nature 460, 7252 我々の銀河系を含めたほとんどの銀河の中心に見つかる大質量ブラックホールは、莫大な量のエネルギーを放出しており、これがクエーサーや活動銀河核といった壮大な現象を駆動する源となっている。もしこのエネルギーのほんの一部分がホスト銀河に吸収されるならば、途中で周囲のガスを過熱し外に押し出して、星形成が止まってしまう可能性がある。世界天文年を記念してwww.nature.com/astro09に掲載されている総説集「IYA 2009」中の最新のものは、銀河進化の中心的問題の1つ、ブラックホールの活動が巨大楕円銀河での星形成をどの程度まで制限してきたかという問題を扱っている。これらの楕円銀河では、渦巻銀河に比べて低温ガスや若い星がずっと少なく、この対照的な差異が、中心ブラックホールと周囲との相互作用の仕組みに関係しているのかもしれない。 2009年7月9日号の Nature ハイライト 宇宙:銀河とブラックホール 進化:次の環境変化に備える微生物 医学:失明の初期サイン 免疫:B細胞で後から起こるDNA切断 宇宙:z > 2の2つの超新星 量子情報科学:量子コンピュータへの着実な進歩 ナノテクノロジー:DNAでナノチューブを選別する 医学:脂肪細胞と造血能の関係 目次へ戻る