Nature ハイライト 宇宙:z > 2の2つの超新星 2009年7月9日 Nature 460, 7252 超新星は、近傍宇宙から遠く離れたところまでに存在する銀河の物理過程を研究するための貴重な機会となる。しかし、超新星の特性や現在の望遠鏡の検出感度のために、高い赤方偏移を示す例を見つけ出すことは極めて難しい。過去の探査では、重力崩壊型超新星(II型)がz ≈ 0.7まで、熱核反応超新星(Ia型)がz ≈ 1.5まで確認されている。Cookeたちは、紫外線領域が非常に明るく、また長寿命の強い輝線をもつサブクラスIIn型である重力崩壊型超新星の特別な性質をうまく使って、赤方偏移z = 0.808、2.013、2.357に今まで知られていなかった3つの超新星が存在することをアーカイブデータから発見した。赤方偏移z > 2にある天体の研究は、最初の星の誕生後まもない時期の宇宙を観測する手段となる。 2009年7月9日号の Nature ハイライト 宇宙:銀河とブラックホール 進化:次の環境変化に備える微生物 医学:失明の初期サイン 免疫:B細胞で後から起こるDNA切断 宇宙:z > 2の2つの超新星 量子情報科学:量子コンピュータへの着実な進歩 ナノテクノロジー:DNAでナノチューブを選別する 医学:脂肪細胞と造血能の関係 目次へ戻る