Nature ハイライト 地球:山の高さを決める仕組み 2009年8月13日 Nature 460, 7257 「氷河が削剥器となる」浸食機構は、山脈の一般的な高さが氷河の広がりの影響を受けることがあるという観測結果を説明するために考えられたものである。今回、山脈地形の制約における氷河浸食の役割が全球規模で系統的に分析された結果、多くの高山地帯で、山脈の最大高度の変化と、気候が支配している雪線高度変化の間に密接な相関があることが示された。数値モデルから、雪線より上の地形の氷河滑動による浸食破壊と、浸食による荷重減少が原因で起こる地形隆起との組み合わせによって、山の最大高度の観測結果を説明できることが明らかになった。このモデルは、山脈の高度の違いは構造地質学的な力ではなく、地域的な気候変動を主に反映していることを示唆している。 2009年8月13日号の Nature ハイライト 細胞:幹細胞の開放型クロマチン 宇宙:宇宙の標準光源になる超新星 宇宙:タイタンに吹き荒れる嵐 気候:過去1,500年間のハリケーン活動 地球:山の高さを決める仕組み 進化:初期の体内受精 細胞:酵母の同性接合 がん:がん遺伝子の機能獲得型変異 細胞:テロメアを守る 目次へ戻る