Nature ハイライト 進化:細菌融合の名残 2009年8月20日 Nature 460, 7258 形態の異なる生命体が融合して新しくより複雑な生命体を形成する「細胞内共生」は、複雑な細胞の進化に重要であったと考えられている。核やミトコンドリアをはじめとする個々の細胞内区画は、かつての独立した生命体の名残である。では、細菌などのもっと単純な生物の進化にも細胞内共生がかかわったのだろうか。こうした生物は区画化された内部構造をもたないことから、一般にそのようなことは考えられてこなかった。しかし、繁栄している重要な細菌の多くは細胞膜が二重になっている。このような二重膜構造は、クロストリジウム属細菌と放線細菌という2種類の細菌が融合した名残であることを、HypothesisでJ Lakeが示唆している。 2009年8月20日号の Nature ハイライト 進化:細菌融合の名残 物理:アト秒の世界を見る 細胞:小胞体でのAtlastinの役割 細胞:遺伝的リスクを最小に 宇宙:LIGOで得られた背景重力波の上限 地球:インドの失われた水 医学:パンデミックを起こしたウイルスの特徴 植物:SNORKELで雨季に打ち勝つ 目次へ戻る