Nature ハイライト 量子情報科学:光をスライスし切り刻む 2009年9月10日 Nature 461, 7261 量子コンピューターと情報ネットワークには、電子計算機のランダムアクセスメモリーのように、データの蓄積とよび出しができるメモリーが必要になるであろう。この目的のため、オーストラリア国立大学を中心とした研究チームが、保存した光量子情報にランダムアクセスできる、新しい形の光メモリーを作製する方法を開発した。複数の光パルスは、ルビジウム原子を使ったコヒーレント光メモリーに蓄積される。パルスは任意によび出し分割でき、時間的に圧縮したり、引き伸ばしたりすることも可能である。実験ではこれまで古典光パルスが使われてきたが、この技術は量子情報用のランダム時間アクセスメモリーの構築に応用できると考えられる。 2009年9月10日号の Nature ハイライト 細胞:mRNAの分解は翻訳中に始まる 細胞:テロメア以外にもかかわるTERT 宇宙:月で見つかった純粋な斜長岩 量子情報科学:光をスライスし切り刻む 化学:薄くなったゼオライト触媒 地球:酸素の増減の歴史 脳科学:決断を変えるとき 免疫:アポトーシス細胞が除去の標的となる仕組み 目次へ戻る