Nature ハイライト

生化学:転移RNAをあるべき場所におく

Nature 461, 7260

転移RNA(tRNA)は、核で転写とプロセシングが行われた後に、翻訳が起こる細胞質へと送り出される。tRNAは、輸送受容体Xpotにより核膜の孔を通って運ばれるのだが、今回、Xpotの単独状態の構造と、tRNAおよび輸送に必要なまた別の因子であるRanGTPの両方が結合した状態の構造が決定された。XpotへのtRNAの結合は大きな構造変化を引き起こし、XpotはtRNAを包み込んで、その5′と3′末端の両方と相互作用するようになる。これによって、成熟していない末端をもつ、プロセシングを受けていないtRNAが核から運び出されるのを防ぐ、タンパク質合成における品質管理の重要な機構が説明される。

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