Nature ハイライト 細胞:主役は光 2009年10月15日 Nature 461, 7266 緑色蛍光タンパク質などの遺伝子に任意に組み込むことができる光学レポーターは、細胞機能の研究に革新的変化をもたらした。Levskayaたちは今回、光で活性化される植物タンパク質を哺乳類細胞のシグナル伝達系に組み込んで、細胞の形態や挙動を光によって制御可能にするという、細胞生物学に新たな展開をもたらす手法について報告している。この系は、シロイヌナズナのフィトクロムのシグナル伝達ネットワーク由来の可逆的なタンパク質–タンパク質相互作用モジュールを用いており、RhoファミリーGTPアーゼの活性化因子を細胞膜へ可逆的に移動させる。原理的には、この進歩によって、次世代の摂動可能な細胞生物学実験のための、光で条件付けできるさまざまな試薬の設計が可能になる。 2009年10月15日号の Nature ハイライト 脳:場所細胞の場所のわきまえ方 物理:スピンアイスの磁流 材料:結晶にうまくつながる準結晶 化学:α-アミノ酸を大量に合成する 地球:氷床の薄化を予測する 海洋:古細菌のアンモニア酸化 進化:「高尚な」変異株が不正を打破する 脳:読み書きを司る脳領域 生理:魅力的な口説き 細胞:主役は光 目次へ戻る