Nature ハイライト 気候:モンスーンに対する太陽の影響 2009年12月3日 Nature 462, 7273 太陽放射、すなわち日射の変化のような、気候への外部からの影響は、地域によって異なる応答を引き起こす。高緯度域から低緯度域にわたっては豊富な記録が存在し、日射と気候変動の関係を見積もることができる。しかし、熱帯域の記録はずっと少なく、モンスーン特有の雨季と乾季が交互に起こる気候を生む熱帯収束帯が通過する地域の記録は、なおのこと少ない。Verschurenたちは、キリマンジャロ山の斜面に存在する火口湖、チャラ湖の2万5,000年にわたる堆積層序にそのような記録を発見し、水文変動の代理指標を分析した。そして、東アフリカのモンスーンに伴う降水は、約1万1,500年周期で変動していることが明らかになり、この周期は、軌道運動によって制御される太陽放射強制と同期していたことがわかった。 2009年12月3日号の Nature ハイライト 発生:細胞の系譜を強制変更 生化学:ユビキチン鎖の伸長 宇宙:フレアを伴うマイクロクエーサー 宇宙:大質量星の死 物理:磁場を模倣する 気候:モンスーンに対する太陽の影響 医学:Foxa2が肥満を防止する可能性 医学:軽く触れても痛い 目次へ戻る