Nature ハイライト 物理:量子計算キット 2010年3月4日 Nature 464, 7285 量子力学のエキゾチックな現象に支配される基本的な情報処理単位(キュービット)を用いる量子コンピューターは、ある種の計算に対して、通常の「ビット」を用いる現在のコンピューターよりはるかに高い能力を発揮する可能性がある。そうはいうものの、実用的な量子コンピューターが実現できたとして、どのような技術が使われるかが明らかになっているというには程遠い。Reviewでは、この分野における主要な研究機関の6人の研究者たちが、量子情報系に用いられるハードウエアに関する最近の研究成果について詳しく概説している。ドープされたシリコン中のドナー原子の核スピン、ガリウムヒ素中の電子スピン、ダイヤモンド中の窒素空孔中心といった現在使われている材料が比較され、今後さらに登場しそうな材料についても考察されている。 2010年3月4日号の Nature ハイライト 物理:量子計算キット 遺伝:起源の古い遺伝的変異体 細胞:蚊が匂いを選び出す仕組み 宇宙:銀河を形作るもの 材料:有機超伝導体 微生物:スリムでけちな微生物 進化:初期の草食性シレサウルス 発生:Hox遺伝子は多様性のもと 医学:ミトコンドリアの反乱 目次へ戻る