Nature ハイライト

生理:WAVEによるアクチン重合の制御

Nature 468, 7323

WAVEタンパク質は、細胞運動の際にアクチン動態を調節する中心的な因子である。WAVEはウィスコット・アルドリッチ症候群タンパク質(WASP)ファミリーのメンバーで、WASPはArp2/3複合体のアクチン繊維核形成活性を促進する。WAVEは細胞内で350 kDaのWAVE調節複合体(WRC)に構成的に組み込まれており、WRCは通常は不活性状態だが、Rac GTPアーゼなどの複数種の入力により活性化される。今回Chenたちは、WRCの構造と反応機構の解析について報告している。これらのデータにより、WRC複合体中でWAVEタンパク質が阻害されている仕組みが明らかになり、細胞膜でのWRC活性化機構を説明できる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度