Nature ハイライト

免疫:ウイルス感染に対する迅速な応答

Nature 471, 7340

ナイーブCD8+ T細胞を活性化する新しい機構は2005年に見つかり、以前に知られていたクロスプライミングと直接プライミングを踏まえて「クロスドレッシング」と名付けられたが、これにはペプチドが搭載されたMHC分子の感染細胞から樹状細胞への移動がかかわっている。今回L WakimとM Bevanは、ウイルス感染の際の記憶T細胞活性化の一部がクロスドレッシングを介して起こることを明らかにしている。クロスドレッシングは、ウイルス感染の際、記憶T細胞に対する別種の抗原提示過程として機能し、抗原提示をする樹状細胞による抗原プロセシングの必要性がないために、感染細胞に発現するペプチドエピトープとよく似たペプチドの速やかな提示を可能にしている。

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