Nature ハイライト 宇宙:オリオン星雲にみられる波状構造 2010年8月19日 Nature 466, 7309 オリオン星雲の分子雲は、地球からほぼ414パーセクという、我々が大質量星の形成を観測できる最も近い場所にある。星形成モデルからは、この過程で加熱、イオン化されたガスが、もともとあった分子雲に吹き付けられる際に波状構造を作り出すだろうと予想されている。今回、このような波が、オリオン星雲を電波で観測した新たな一連のマップに見つかった。この波は、密度と速度が異なる流体の間の界面でみられるケルビン–ヘルムホルツ不安定性に起因するものと考えられる。こうした周期構造をさらに観測することで、大質量星の形成機構や、それが分子雲の周辺領域に及ぼす影響に関する手がかりが得られるだろう。 2010年8月19日号の Nature ハイライト 細胞:トポイソメラーゼの阻害 宇宙:オリオン星雲にみられる波状構造 物理:競合する圧力 物理:だんだん容易になるマルチフェロイック物質作製法 進化:協力と乱婚の関係 医学:結核のバイオマーカー 生化学:血栓形成を促進する「適応性のある結合」 細胞:方向転換を行う環 目次へ戻る