Nature ハイライト

細菌の免疫:守備範囲の広いCRISPR/Cas

Nature 468, 7320

CRISPR/Casは細菌の免疫系で、細菌をウイルス感染から守ることが知られている。今回、テルモフィルス菌(Streptococcus thermophilus)のCRISPR/Cas系がプラスミドの保持運搬とファージ感染の両方を防ぐことが明らかになった。この系は、侵入してきた二本鎖DNAを、それがウイルス由来であってもプラスミド由来であっても、切断する。CRISPR/Cas系は、この目的に合うように実によく適応しているようだ。この系は、抗生物質耐性遺伝子の獲得と拡大に抵抗性を示す、より安全でロバストな細菌株を、自然に存在する方法によって作り出すのに使えるかもしれない。

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