Nature ハイライト

生理:ビタミンK代謝の重要な酵素

Nature 468, 7320

血液凝固や骨代謝の重要な因子であるビタミンKは、食品中に主に植物由来のフィロキノン(PK)の形で含まれている。別の型のビタミンKであるメナキノン-4つまりMK-4は、ヒトやラットの脳、腎臓および膵臓という非常に特異的な組織分布を示すことから、フィロキノンから局所的に合成されると考えられている。今回、この合成を触媒する酵素としてUBIAD1(UbiA prenyltransferase containing 1)が同定された。UBIAD1は大腸菌(E. coli)酵素のヒトホモログである。UBIAD1の遺伝子はシュナイダー結晶状角膜ジストロフィーの原因遺伝子の候補に挙がっていたが、その機能はこれまでわかっていなかった。活性型ビタミンKであるMK-4を生合成できるヒト酵素の発見は、ヒトのビタミンK必要性と骨の健康についての研究にかかわってくる。

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