Nature ハイライト
宇宙：初期宇宙に起きた大事件
Nature 468, 7320
Credit: Ross J. McLure (University of Edinburgh, UK), James S. Dunlop, Richard S. Ellis, Brant E. Robertson (California Institute of Technology, USA), and Daniel P. Stark (University of Cambridge, UK)
中性水素は、そのほとんどが銀河間媒質中に存在し、これがイオン化された状態になったことは、宇宙初期の歴史での大事件だった。ハッブル宇宙望遠鏡（HST）に2009年に搭載された広視野カメラ3によって可能になった高感度の観測で、宇宙がほんの8億歳前後であった時期に対応する赤方偏移z ≈ 7の銀河の集団が見つかった。ReviewでRobertsonたちは、HSTのデータの解析で新たにみえてきた初期宇宙の出来事の描像について論じ、初期銀河からの強い放射は宇宙の再イオン化を引き起こすのに十分だったのかという、現代天文学の基本的な疑問を検討している。
2010年11月4日号の Nature ハイライト
宇宙：初期宇宙に起きた大事件
物理：高エネルギーで電荷が零になる？
生態：波間に漂う微生物の生態
細菌の免疫：守備範囲の広いCRISPR/Cas
生理：ビデオに撮られた歩くミオシンV
宇宙：解明された強力なX線源
地球：氷期における大西洋の流れの逆転
医学：プロゲスチンと乳がん
生理：ビタミンK代謝の重要な酵素
