進化：無肢化への2つの道筋

ミミズトカゲ類は、地中生活に適応した肢のないトカゲの一群だが、その進化的起源については意見が分かれている。分子上の証拠によれば、ミミズトカゲ類はカナヘビ類の中におさまるが、形態上の証拠からは、肢のない長い体を共通祖先から受け継いだものとして、ヘビ類とひとまとめにされることが多い。しかし、化石産出で有名なドイツの始新世メッセル頁岩から肢のあるトカゲの化石が発見されたことで、この問題が決着しそうだ。この新しい化石トカゲは、カナヘビ類とミミズトカゲ類のそれぞれの特徴をあわせ持っているようで、カナヘビ類説のほうが裏付けられ、ミミズトカゲ類の無肢化がヘビ類のものとは無関係に進化したことが示唆される。

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