Nature ハイライト 物理:シリコン中の原子を操作する 2010年6月24日 Nature 465, 7301 原子が「リュードベリ」状態に励起されると、電子波動関数が0.1ナノメートル未満から数ナノメートル以上に広がることがある。この過程を使えば、通常の状態なら十分離れていて相互作用しない原子の間に相互作用を誘発して、コヒーレントに制御できる。T Greenlandたちは、この現象を利用し、レーザー冷却トラップ原子を用いて以前に行われた操作と同様の量子操作を、今度は固体状態で、つまりシリコン中のリン不純物(ドーパント)原子について実現した。この手法を応用すれば、量子論理ゲートの実現に必要とされているような、既知の位置にある、独立にアドレス可能な少数不純物原子の制御が可能になるかもしれない。 2010年6月24日号の Nature ハイライト 化学:新しいアミド合成方法 遺伝:偽遺伝子の役割 生化学:DNAポリメラーゼの構造 宇宙:ホットジュピターの重さを量る 物理:シリコン中の原子を操作する 海洋:海洋の硝酸塩は上昇する 生態:餌探しのパターン 神経:神経活動の司令塔 目次へ戻る