Nature ハイライト 化学:新しいアミド合成方法 2010年6月24日 Nature 465, 7301 アミド結合は、天然のペプチドやタンパク質の主鎖として至るところにあり、多くの治療用小分子の中にも存在する。実験室でのアミド結合の従来の合成法は、主として脱水法を使っており、炭素–窒素結合の形成中に、炭素は求電子的、窒素は求核的性質を保持する。今回Shenたちは、ヨードニウムによるアミンとニトロアルカンの活性化を通して反応物の極性が逆転する(極性転換として知られる)、新しいアミド合成方法について報告している。この方法には、利便性や、さまざまな出発化合物の入手のしやすさなど、現在の方法に勝るいくつかの利点があることから、ペプチドやアミド含有小分子の高効率エナンチオ選択的合成手段として発展する可能性がある。 2010年6月24日号の Nature ハイライト 化学:新しいアミド合成方法 遺伝:偽遺伝子の役割 生化学:DNAポリメラーゼの構造 宇宙:ホットジュピターの重さを量る 物理:シリコン中の原子を操作する 海洋:海洋の硝酸塩は上昇する 生態:餌探しのパターン 神経:神経活動の司令塔 目次へ戻る