Nature ハイライト 医学:Notchシグナル伝達と腫瘍抑制 2011年5月12日 Nature 473, 7346 Notch経路における活性化突然変異は、T細胞白血病の腫瘍形成を促進する。今回I Aifantisたちは、これと同じ経路が骨髄性白血病の発症を抑制していることを見いだした。造血幹細胞でNotch経路を不活性化すると、慢性骨髄単球性白血病(CMML)に似た骨髄性疾患が発症し、またCMML患者ではNotch経路の遺伝子に変異が見つかっている。Notch経路は、骨髄球系の分化プログラムを抑制することが明らかになった。これらの発見は、Notch経路が造血系で発がん性と腫瘍抑制性の両方の機能を果たすこと、また重要な細胞運命決定を調節していることを証明している。 2011年5月12日号の Nature ハイライト 医学:ヒト腸内微生物の秩序を探る 細胞:分泌輸送を監視する 宇宙:逆行するホットジュピターの形成 地球:マントル深部にある密度の高いメルト 代謝:珪藻類では逆の役割を持つ尿素サイクル 代謝:細菌プランクトンによる炭素および硫黄の隔離 医学:代謝物の「助っ人」を使って永続伝播型病原菌を殺す仕組み 生理:脂質シグナルと寿命の延長 医学:Notchシグナル伝達と腫瘍抑制 目次へ戻る