Nature ハイライト

宇宙:古典新星に起因する同位体混合

Nature 478, 7370

宇宙の化学組成分布は、星が爆発する際の元素合成で生じた物質におおむね依存する。古典新星は、同位体15N、17O、13Cの銀河系における主な供給源と考えられているが、古典新星が放出する物質に見られるこれら核種の不均一分布の原因は、40年以上にわたる謎である。今回、新星が爆発する際にコア–外層境界で生じる混合の三次元シミュレーションによって、流体力学的不安定性が、コア物質によって外層が自己濃縮する主な機構であると確認された。このシミュレーションでは、観測と矛盾しない化学組成不均一性が自然に再現される。

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