Nature ハイライト

細胞:インテグリンシグナル伝達を助ける塩基性残基

Nature 481, 7380

インテグリンファミリーの細胞接着受容体は、α鎖、β鎖の1回膜貫通ドメイン(TMD)から構成されていて、α TMDとβ TMDの相互作用は双方向性のシグナル伝達に重要な役割を果たしている。インテグリンβサブユニットのほとんどで、TMDの正電荷を持つLysあるいはArg残基は細胞膜の内側の境界の近くに存在している。これらの塩基性残基を標的として変異を導入する方法により、構造と機能の解析が行われ、このような残基がTMDのトポグラフィー維持や、αβヘテロ二量体の結合維持に重要な役割を担っており、これによって膜を介するシグナル伝達の精密な調節が可能になっていることがわかった。

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