Nature ハイライト 宇宙:暗黒物質からなる遠方の銀河の性質が明らかになった 2012年1月19日 Nature 481, 7381 銀河形成のシミュレーションは、宇宙の大部分は観測できない冷たい暗黒物質で構成されているという仮定に基づいている。こうしたモデルでは、矮小銀河は天の川銀河が所属する銀河群(局部銀河群)に見られるよりずっと多く存在すると予測されているが、局部銀河群が特異である可能性もある。矮小銀河は、その恒星の光が暗すぎて遠方では見えないのが普通だが、Vegettiたちは今回、重力レンズ効果を用いて、赤方偏移0.881という宇宙論的遠方にある銀河に矮小伴銀河が存在することを報告している。この暗黒物質からなる伴銀河は、天の川銀河の周辺にある、いて座の矮小銀河と似ており、冷たい暗黒物質に基づくシミュレーションからの予想と95%の信頼水準で質量関数が一致すると見積もられている。 2012年1月19日号の Nature ハイライト 環境:アマゾンは負担に耐えられるか 医学:SYKは網膜芽細胞腫の治療標的となる 宇宙:暗黒物質からなる遠方の銀河の性質が明らかになった 化学:界面張力のキラル制御で自己集合を操る 進化:段階的に複雑度を高める方法 医学:ヒトタンパク質とHIVタンパク質の相互作用 医学:抗HIV標的となるVif–CBF–β相互作用 医学:ER+腫瘍の臨床転帰 目次へ戻る