Nature ハイライト 医学:抗HIV標的となるVif–CBF–β相互作用 2012年1月19日 Nature 481, 7381 転写因子CBF–β(core binding factorβ)は、RUNXファミリータンパク質のDNA結合活性を調節している。今回別々に行われた2つの研究によって、CBF–βは、ウイルス複製を阻害する宿主因子であるcDNAデアミナーゼAPOBEC3Gが媒介する宿主抑制をHIV-1が逃れる能力の調節にもかかわっていることが明らかになった。これらの研究から、CBF–βはHIVタンパク質のVifと会合すること、またAPOBEC3のユビキチン化と分解にかかわるVif–Cul5 E3ユビキチンリガーゼ複合体の集合に不可欠であることが示された。2つの研究グループは共に、このVif–CBF–β相互作用の阻害が、HIV-1感染に対する新たな治療標的となるだろうと考えている。 2012年1月19日号の Nature ハイライト 環境:アマゾンは負担に耐えられるか 医学:SYKは網膜芽細胞腫の治療標的となる 宇宙:暗黒物質からなる遠方の銀河の性質が明らかになった 化学:界面張力のキラル制御で自己集合を操る 進化:段階的に複雑度を高める方法 医学:ヒトタンパク質とHIVタンパク質の相互作用 医学:抗HIV標的となるVif–CBF–β相互作用 医学:ER+腫瘍の臨床転帰 目次へ戻る