Nature ハイライト

物理:クーロンドラッグの損失をカットする

Nature 488, 7412

1つの導体を流れる電子流によって、クーロン相互作用と呼ばれる電子間の斥力を通して、この導体から空間的に離れたもう1つの導体に電流を生じさせることができる。こうして生じる「ドラッグ電流」は通常小さいが、特定の場合には駆動電流と同じ大きさになりうると考えられている。今回、2層の二次元電子系において「完全ドラッグ」が実証され、この予測が確かめられた。この系では、電子層が同数の正孔が存在する別の層と結合し、共同して励起子凝縮体を形成することができる。第一の層の電子流が第二の層に反対符号で大きさの等しい電流を駆動できることが最終的に示された。

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