Nature ハイライト

地球:ヒマラヤ山脈の氷河質量損失の再計算

Nature 488, 7412

ネパール、エベレスト山系のクーンブ氷河。
ネパール、エベレスト山系のクーンブ氷河。 | 拡大する

Credit: Kimberly Casey

アジアの高山地域における氷河の変化は、水資源と海水準に連鎖的にその影響を及ぼすことがあるが、氷の質量の変化を正確に測定することは難しい。Natureに発表された、世界中の氷で覆われた地域における質量損失を重力測定により調べた最近の研究では、アジアの高山地域が21世紀初頭にはほぼ平衡状態にあったことが示唆されている。今回、A Kääbたちは、人工衛星による高度測定を用いたより詳細な解析結果を提示し、ヒンドゥークシュ・カラコルム・ヒマラヤ地域で小さいが統計的に識別可能な質量損失があることを示している。ヒンドゥークシュ・ヒマラヤ地域の大部分におけるより大きな質量損失は、カラコルム地域のかろうじて識別可能な質量損失によって部分的に相殺されている。

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