Nature ハイライト
宇宙:注目される新しい太陽系外惑星
Nature 443, 7111
太陽系外惑星は現在までに200 個程度見つかっているが、これらのほとんどは、主星が重力によって引っ張られて「ふらつく」ことから発見された。しかし最近、我々と主星の間を繰り返し通過する惑星の影による減光を観測するトランジット法による探査で、新惑星の発見に成功する例が増えてきた。銀河系のバルジ方向で18万個の恒星をハッブル宇宙望遠鏡により観測した結果、新たに16個の惑星候補が見つかった。これらは、0.4 日~4.2 日の公転周期をもっている。そのうち5 個は、公転周期が1 日未満と極めて短く、「極めて短周期の木星型惑星」という今までになかった種類に属する。これらの惑星は、太陽質量の0.9 倍より軽い恒星の周囲にしかみられないことから、それより重い恒星の周囲では成長しないか、仮に成長しても破壊されてしまうと考えられる。
2006年10月5日号の Nature ハイライト
神経経済学:心を決めろ
生体工学:ひげの効用
宇宙:注目される新しい太陽系外惑星
生化学:強力な毒素の働き方
物理:太陽電子を壁打ちする
量子情報科学:異質なものを組み合せた テレポーテーション
地球物理学:地殻のある種の再循環
遺伝:ゲノム修復の達人
医学:1918 年に大流行したインフルエンザの研究
進化:変化のための時間